MTDLPと背景

今回の湘南OTは「生活行為向上マネジメントと背景」とのタイトルで実施させて頂きました。
世の中は協会認定の講習を受けたものだけが、加算を算定できるとあって、講習会が
キャンセル待ち!との状況で、「祭」状態です。
しかし、機能訓練を主とした介入をしており、ボトムアップ的思考を持っている方々が、
この認定研修を受講することで、大きな変換に適応できるのでしょうか?
とてもできているとも思えませんし、できるとも思えません。
作業を主目標として、その作業への関わりを通して、機能やADL、IADLなどに波及させていく
こういった方法は、OBPやトップダウンなど、作業行動系のパラダイムを理解した人が
一生懸命学び、経験し、やっとその効果を出すことができます。
ゆえにツールを開発し、それを普及させる!これだけでは、使いこなせないと感じました。
そのため、今回は検査から問題点を抽出し、改善策を導入するボトムアップ主流から
どのような歴史や、考えの変遷があり、生活習慣を整え、自己決定を促し、作業に適応を
目指す。この大きな変更を理解してもらいたいと、企画しました。
今、世界では「治す」ことが唯一の良いことではないことに気づき、
治す医療だけではなく、
「障害と共に生きる医療」「障害を進行させない医療」「障害を発生させない医療」と
選択肢が増えています。

今までは、「人を回復させ作業へ」との考えが主流でしたが
最近では「作業の効果を利用し、人を回復、もしくは人と作業をコラボさせ適応」と
大きく考えが変わってきています。
これを踏まえた上で参加されると、生活行為向上マネジメントはその本当の力を
OTによって引き出すことができ、対象者をより豊かな生活に導けると思います。
一人でも多くの方が、新しいパラダイムに移行して下さることを願っております。

